画材:顔料、膠、アクリル絵の具、その他
サイズ:F3
M氏といろいろな話をするようになって、
気づいたひとつは、人を鋭く観察していることだった。
すべての人に対し、明るく楽しく接するM氏だが、
同時に人の言動の裏にあるその人間の意図を鋭く読み取っている。
そして、それをその場その場で判断するだけでなく、
何回、何年、というスパンでつなげて読み取ってその人間を
読み取ろうとする。
例えば、M氏の話をきいていると、「信頼できるか否か」を判断できない
と考える場合、10年以上も「判断保留」で見守っている
場合がある。
また、「人が(いろんな意味で)変化する」ことも
やはり非常に長いスパンで見つめている。
教師の資質がそうさせるのか。
M氏の人の可能性に対する開かれた態度と同時に、
柔軟さを感じさせる。
そして、M氏の最も大切なエネルギーを
適切なところに投入していく、そんな感じを受ける。
人の可能性を信じる開かれた態度と
自分が楽しい、やりがいをかんじるところにむきあう
素直さ。
そして、自らに対する責任感。
開かれた態度と柔軟さが表裏一体で存在することが
とてもポイントなのだ。
社会科学分野で「信頼の研究」を行う山岸俊男氏の本に出会ったとき、
M氏を学術的に読み解くものに出会ったという印象を受けたのだった。
画材:顔料、膠、墨、アクリル絵の具、その他
サイズ:F3
情報だらけ、ひとだらけ、の時代では、
それを読み解いていく力を磨いていくととても
助かる。
そして、出会いをたくさんつくることが人生を豊かにしてくれる。
それには、3つの要素が必要になる。
・弱さの強さ(バルネラブル)を発揮する=自分がなにものであるかを示す
・新たな関係を結ぼうとしている相手の情報に反応をする
・周囲の環境を読む
これらは相互につながっていて、ひとつひとつではうまく
作用しない。
弱さの強さ(バルネラブル)を発揮する=人を信頼してみる、自分をさらしてみる。
それをしないと、周りからどのような人間かわかってもらえない。
自分を知ることと、ちょっとの勇気が必要。
相手の情報に反応する=相手はどのような反応をするのか。
利用しようとするのか、信用しようとするのか。それを見分けるには、言葉、行動のはしばしを読み解く力が求められる。
これは日々の(人生の)学習の積み上げから鍛えられる。
周囲の環境を読む=人の行動を制約する環境にあるのかどうか
相手の反応は、環境、状況に左右されていることも多い。
受験勉強に集中している学生が、遊ぶことが嫌いなわけではない。
残業しているサラリーマンの何人かは、周りがみな残業しているから帰れないのかもしれない。
遊びより数学の問題に魅惑される人もいる。
仕事に熱中して帰らないひともいれば、定時で帰って自分の時間を作りたいひともいる。
目の前のひとはどのようなひとなのか。
周囲と人間とを関連して読み取る必要がある。
自分と周囲の人間、環境との関係を、関連付けて読み取ること。
「強さの弱さ(=バルネラブ)」をどの程度、どこで発揮していけばよいのか。
「感じて読み取り、判断し、適宜修正していく」力が「強さの弱さ」を最大限に発揮させる。
(参考:「信頼の構造」東京大学出版社 「心でっかちな日本人」 日本経済新聞社 山岸俊男著)
画材:鉛筆、アクリルガッシュ
サイズ:;10×15
一つの町でも常にひととの出会いがある。
ひとつの会社でも、ずっと同じ顔ぶれでいることが
珍しくなってきている。
日本人以外の国籍をもつひとが、身近になってきた。
学校のクラスのように、誰だれはどういう性格、などと
すべてのひとに対してわかればいいのだが、
そういうわけにはいかない。
外国のひとに、「日本人なんだから」というのも通じない。
そんななかで必要なのは、
「新たな関係をむすんでいける能力」。
それには、3つの要素が必要になる。
・弱さの強さを発揮する=自分がなにものであるかを示す
・新たな関係を結ぼうとしている相手の情報に反応をする
・周囲の環境を読む
画材:墨、顔料、膠、アクリル絵の具、その他
サイズ:F6
社会科学の分野で信頼の研究をしている
山岸俊男氏は、著書のなかで、
これからの時代に必要な心の道具のひとつとして、
「弱さの強さ」
を提案しています。
バルネラブルな立場に自分の身をさらすこと。
バルネラブル=他人から付け込まれたり、利用されたり、非難されやすい状態
という意味。
え?これがこれから必要な心の道具?
と思う。
もちろん、「弱さの強さ」を生かすために、
ほかの要素も組み合わせる。
例えば、M氏が鋭く人や状況を読み取ろうとしていた
ような能力だ。
それを社会科学の実験を通して説明している。
参考:「信頼の構造」東京大学出版社 「心でっかちな日本人」 日本経済新聞社 山岸俊男著)
画材:墨、アクリル絵の具、その他
サイズ:SM部分
人を信頼するには、まず、自分を信頼する必要がある。
だって、自分を信頼できなければ、だれも信頼できないでしょう。
では、信頼できる自分はなんだろう?
人間であるかぎり、
ひとつひとつの瞬間に変化していく自分が
いる。
大事なことは、変化している自分を
「自覚」する目、感覚。
自分を俯瞰(ふかん)して、大きな目でみて
どのように変化しているのかを
「自覚」する目、感覚。
それらの把握が、自分への理解を高め、自分への信頼をうんでいく。